杉 樹齢100年を製材する。

杉 樹齢100年を製材する。

丸太の大きさは様々

マルサク佐藤製材では主に直径40cm前後元玉(注1)または2番玉でフローリング材の元となる板を製材します。

それ以上の大きな丸太、直径50以上~60cmくらい(根元部分で70~80cm)は厚さ35mmから65mm位の厚さの板材に製材しています。

樹齢は大体80年から100年以上の杉もあります。これらは主にデスクやカウンターテーブル用に使用して頂いています。

   

樹齢100年の杉は必要ない?

ちなみに杉材の主な需要先である戸建て木造住宅。使用される材料で大きなサイズのものは構造部材である桁や梁材ですが

これらは、大きくても長さ4~6m 厚さ12cm 幅30cm位。 ふつうは幅24cm程度までです。

加えて、このような大きな部材は集成材と言って、ラミナーと呼ばれる板材を貼り合わせて形成された材が使用される事が多いのです。

一つの理由として、大きな断面の材料は木材内部の水分が抜けにくく、乾燥させるのが小さな材に比べて難しい。

環境(温度、湿度)の変化によって木材が反る、割れるなど動きが生じやすく、よってプレカットでの加工が比較的むずかしい、

などがあります。

よって、弊社が使用する杉丸太、フローリング用の直径40cm程度の丸太でさえも現在の住宅用木材を製材するには大きすぎるといえます。

しかしながら、戦後、植林された多くの杉がこれ以上のサイズの立派な丸太に育っています。

なんとかこれらの素晴らしい素材を活かした製材をして、皆さんにお届けできないか日々試行錯誤しています。

(注1 杉は主に4m、3mに切られたものを、私達製材業者が買い付けて製品に加工しますが、山に立っていた状態の時に根っこに一番近い丸太を元玉、2番目のものなら2番玉などと呼びます。)